SPFとPAの違い ~数値の出し方とその裏技~

2017年9月9日

皮膚の老化に大きく影響する外的要因、紫外線。美肌を維持するうえで最大の難敵となっています。この紫外線から肌を守るサンケア製品はたくさんございますが、その効果の尺度であるSPFとPAをみなさんはきちんと理解できていますでしょうか

SPFとPAについては近年かなり知られるようになってきましたので、今回はそれに加えて、その数値を実際どのように測定しているのかも加えてご紹介いたします




SPFとPAの違い

太陽光には赤外線、可視光線、紫外線といった波長領域の光があり、その中で可視光線より波長の短い紫外線(380nm以下)が有害な太陽光であるということが知られています。紫外線は波長によってUVA、UVB、UVCの3種類に分けられますが、その中でオゾン層に吸収されないUVAとUVBが肌にダメージを与える紫外線となります

ちなみに波長はUVAが315~380nm、UVBが280~315nm、UVCが200~280nmとなっています。ちなみにそれよりも低波長の紫外線は遠紫外線などと呼ばれます。

SPFとPAですが、簡単に言いますと、それぞれUVBとUVAの防御指数となっておりまして、SPFのあるサンスクリーン製品を使えばUVB、PAのあるサンスクリーン製品を使えばUVAからのダメージを緩和することができます

さらに詳しく言えば、UVAは照射直後に皮膚がくすむ現象(即時黒化)を引き起こすので、PAのある製品は即時黒化を予防できると言えます。また、UVBはサンバーンと呼ばれる赤い日焼け(紅斑)を引き起こすため、SPFのある製品は紅斑を予防できると言えるでしょう。

それでは続きまして、こちらの情報を踏まえつつ、SPFとPAの測定方法に移ります。

SPFの測定方法

化粧品メーカーは、基本的にSPFを外部に委託することで測定しておりますが、社内で実施している場合もあります。SPFの測定にはもちろんルールがございますが、従いさえすれば、自社で測定することが可能となります。そのルールについて、簡潔にご説明して参ります。

まず、SPFの値の算出式ですが、以下のようになります。

SPF=試料塗布部位のMED/試料無塗布部位のMED

これだけ見てもなんのことかさっぱりだと思うので説明していきます。MEDとは最小紅斑量のことで、24時間後に紅斑を生じさせる最小の紫外線量を指します。つまり、SPFとは、その製品を塗った時に、塗らなかった場合より何倍のUVBに耐えられるかの数値となります。例えば、SPF30のファンデーションがあるとすれば、塗らなかった場合に紅斑が生じるUVB量の30倍量浴びるまで同様の紅斑が生じないと考えられます。

また、トラップとして、SPFは1平方cmあたり2mg塗って測定されるため、サンスクリーン製品に記載されている値と同様の効果を出すためには、1平方cmあたり2mg塗る必要があるためご注意ください。一般的にはそれほどの量を使わない方が多いですが、その結果としてサンカット効果は激減してしまうのでしっかり量を使うことが大切になります。このことに関してはこちらの記事に詳しく記載しましたのでぜひ一度読んでいただきたいです。

PAの測定方法

続きましてPAです。

PAも類似の式で求めることができ、以下の算出方法となります。

UVAPF=製品を塗布した皮膚の最小持続型即時黒化量/製品を塗布しない皮膚の最小持続型即時黒化量

SPFと同じような考え方ですが、サンスクリーン製剤を塗った場合、何倍の紫外線量で即時黒化が現れ始めるのかを測定します。SPFは1~50と50+(50以上)で表現されますが、PAは+の数で評価され、この式の値(UVAPF)が以下の値になるとそれぞれ以下のPA値が割り振られるのでご参照ください。

PA表示とUVAPFの関係性を示す表

 

 

 

例えば、即時黒化が起こり始めるまでに、8~16倍の紫外線量が必要だった場合は、PA+++の表記となります。逆に言うと、PA+++の表記がある日焼け止めを塗れば、塗らない場合より8~16倍のUVAに耐えられると考えられます。

SPF、PA値を高く表示させる裏技

SPFとPAの測定方法はお分かりでしょうか。

SPFとPAには細かい試験方法があり、それを守って試験する必要がございますが、実は測定には裏技があります。

SPFなどは人種や肌状態など人単位での差が出やすく、測定機関などで大きく結果が違うことがあります。例えば、測定機関AではSPF50+がでたものが、測定機関Bでは40しかでなかったなんてこともあります。

メーカーごとに測定機関が違う場合もあるため、メーカーAのSPF50+の製品より、メーカーBのSPF35の製品の方が紅斑が出づらかったりする場合もあるかもしれません。

だからと言って、どのメーカーのものを使うべきかとは言えませんが、こんなこともあるんだなあくらいに思っておいてください。

まとめ

SPF・PAの測定方法から、より紫外線へのご理解を深めていただけましたでしょうか。

結論としましては、SPFの値は日焼け止めを使わなかった場合に対して何倍のUVBに耐えられるか、PAの値は何倍のUVAに耐えられるか(上表参照)ということでした。

紫外線は日焼け以外にも、老化の最大の原因となりますのでしっかりケアしていただきたいと思います。

紫外線関連の記事として正しい使用量と実際の使用量の剥離を紹介しているこちらの記事もぜひ参考にしてください。