紫外線の必要性~UVを浴びるメリットとは?~

2018年7月31日

紫外線、それは皮膚に炎症を引き起こし黒化やたるみ、DNA損傷など、様々な悪影響を及ぼします。一方で、体が紫外線を必要としているという事実をご存知ですか?

今回は紫外線が私たちの体にどのように良い仕事をしてくれているのかをご紹介したいと思います。




ビタミンD3の合成

紫外線の最も重要な働きとしてビタミンD3の合成があげられます。

ビタミンD3はビタミンD2とともにビタミンDという脂溶性ビタミンのくくりに入ります。

ビタミンD3の主な摂取方法は紫外線による体内での合成か魚を食べることによる摂取ですが、近年日焼け止めを使う習慣の広がりや魚の摂取量低下からビタミンD3の欠乏が問題になっています。

少し話がそれますが、リクガメやトカゲなど爬虫類の多くでは、飼育する上でUVライトが必須なほどビタミンD3は重要な成分です。

まず、ビタミンD3がどのように紫外線により作られるのかをご説明いたします。

ビタミンD3の生成経路は?

ビタミンD3は以下の経路で生成されます。

① コレステロールが代謝されてプロビタミンD3ができる。

② プロビタミンD3が紫外線(UVB)を受けることで、構造変化を起こしプレビタミンD3が生成される。

③ プレビタミンD3は自発的にビタミンD3に転移する。

④ 肝臓に運ばれて、活性化(カルシジオール)し蓄えられる。

このような流れでビタミンD3は肝臓に蓄えられ、必要なときに使われます。しかしながら、もし紫外線が皮膚に当たらなかった場合、①のステップで止まってしまい、ビタミンD3となることはないのです。

ビタミンD3の働きは?

ビタミンD3の最大の仕事はカルシウム濃度の維持にあります。

カルシウムやリンの吸収を助けることで、血中のカルシウム濃度を維持します。さらに血中のカルシウムを骨に吸収させる際にもビタミンD3が働きます。

カルシウムは骨を作るのに必須ということはご存知ですね?つまり、ビタミンD3は丈夫な骨を維持するのに重要だということです。

ビタミンD3欠乏症になると?

ではビタミンD3が足りなくなると何が起こるのか?

まず、カルシウムの吸収が不十分になってしまうので、骨が石灰化せず、骨密度が低下し、くる病や骨軟化症、骨粗しょう症と言われる病気になってしまいます。

これらの病気では骨が柔らかくなってしまい、寝たきりになってしまったり、子供の時は低身長になる原因にもなります。加えて、骨が変形したり、骨や歯が折れやすくなります。

また、ビタミンD3はカルシウム吸収以外にも働きがあることが分かっており、免疫力の低下や筋力の衰え、動脈硬化や糖尿病の原因にもなると言います。



セロトニンの分泌

太陽光の大きな働きとして、ビタミンD3産生以外にセロトニンの分泌があげられます。

セロトニンは太陽光のように非常に強い光を、網膜を通じて感知することで分泌されます。分泌されたセロトニンは神経系に働きかけ、体温調節や血圧上昇をする働きがあります。

体内時計の調整

セロトニンの仕事の1つとしては体内時計の調整があげられます。

朝、太陽光を網膜が感知することでセロトニンが分泌され、体と脳を覚醒させることで体内時計を調整します。

日中セロトニンが分泌されるのに対し、夜間はメラトニンが分泌されますが、これらの分泌が体内時計を調節しているんですね。

精神状態の調整

ドーパミンだったりノルアドレナリンをセロトニンが制御することで精神状態を安定化していると言われています。

セロトニンはノルアドレナリンを抑制することで興奮しづらくする効果などからしあわせホルモンといった呼び方もあります。

まとめ

このように紫外線にはビタミンD3やセロトニンの合成をするという重要な働きがあることが分かっていただけたかと思います。

では紫外線を浴びまくった方がいいのか?

決してそんなことはありません。紫外線にはメリットともに大きなデメリットもあります。そのため、軽く日を浴びるくらいはいいと思いますが、日中、紫外線対策もせずにずっと外にいるということはなるべくしないでください。とっても肌に悪いです。

ビタミンD3は日光による合成以外にも、魚やサプリを摂取することにより体内に取り込むという方法もあります。加えて、類似の働きをするビタミンD2をキノコなどから摂取するというのもありかなとは思います。

紫外線関連についてはみなさんが意外と知らないであろうことを以下の記事にもまとめていますので参考にしてください。