OEMの意味とは?~化粧品OEMメーカーの仕事を通してご紹介~

2018年8月24日

化粧品を使っているとOEMという言葉をよく耳にしませんか?

化粧品会社は星の数ほどあり、一説には2000社以上あると言われています。しかしながら、実際に研究・処方開発をしているメーカーはほんの一部です。資生堂、花王をはじめとした大手企業はほとんど研究開発をしていますが、一方で大部分を占めるその他企業はOEMメーカーに頼らざるをえません

つまり数多くの化粧品販売会社を支えている会社こそがOEMメーカーなのです。

今回は、OEMの重要性をOEMメーカーの仕事内容とともにご紹介します。

加えて、良く聞くODMとOEMの違い、消費者から見てOEMメーカーの製品を使うメリット・デメリットをご紹介しましょう。

 




OEMの意味

まずOEMという英単語3文字の意味ですが、original equipment manufacturingまたは original equipment manufacturerの略語だそうです。

OEMメーカーの仕事内容は良く知っていてもOEMの略は初めて知りました。直訳するとオリジナル製品製造オリジナル製品メーカーといったところでしょうか。

まあこの直訳通りではあるのですが、簡単に一言で言うと、OEMとは化粧品の製造を他社に任せること」です。

ではなぜ、化粧品の製造を他社に任せる必要があるのでしょうか?

この理由はいくつかありますが、最もメジャーな理由が、自社で化粧品を開発・製造する設備がないことです

例えば化粧品を開発するためにはある程度の規模の研究所が必要ですし、研究設備も高額なものが多いです。

当然、工場を建てて自分たちで化粧品を生産しようとすれば、工場建設費用だけで億単位の金が軽く飛んでいきますし、そこから安定生産を行うためには考えられないほどの時間とお金を費やすこととなります。

一方で、OEMメーカーに開発や生産を任せれば、こんな化粧品を生産してほしいというだけで作ってくれます。

そのため、多くの化粧品メーカーがOEMを利用しているのですね。

OEMとODMの違い

それではよく聞くODMとの違いはなんなのでしょうか。

ODMはOriginal Design Manufacturingの略語でOEMとの違いは「equipment」が「design」になっているという点です。

designという英単語には日本語でよくつかうデザイン以外にも「立案」や「計画する」という意味が含まれます。

そのため、一般的にODMというとOEMより広い範囲を指し、OEMが化粧品の開発や製造を指すのに対して、ODMはそれプラス設計・企画などを含むことが多いです。

しかしながら、OEMと唄っていてもODMレベルでのサービスをしているメーカーもあり、境界線ははっきりしていないようです。

化粧品OEMメーカーの仕事

さて、それでは実際に化粧品OEMメーカーの仕事を簡単にご説明しようと思います。

OEMメーカーで働く知人達がおり、そこからの情報がメインとなります。

営業

まずOEMメーカーがすることは仕事を取ってくることです。

化粧品会社に営業をかけてその企業のブランドの化粧品を開発・生産する話を取り付けます。場合によっては化粧品と関係ない企業に話を持ち掛けます。ネットなどで募集するなど相手先を探す方法は多岐に渡ります。

どう見ても化粧品メーカーじゃない企業(旅館、動物園、遊園地など)で自社ブランドっぽい化粧品が置いてあったらOEMの可能性大です。裏を見て製造販売元を見ればどのメーカーにOEMを依頼しているのかが分かります。

処方開発

OEM依頼者が決まったら、依頼者の希望通りの化粧品の中身を作り、そのサンプルを依頼者に確認してもらいます。

もし中身が受け入れられれば、開発は終了となりますが、依頼者によっては中身に非常に厳しく、OKが出るまで10回以上サンプル提出をします。

10回以上サンプル提出と簡単に書きましたが、1つ思い通りのサンプルを作るだけでも苦労は大きく、大変な作業となります。そのあたりの話はこちらのページを参考にしてください。→ 化粧品開発者の仕事内容~輝かしいイメージとは裏腹に~

さらに、場合によっては依頼者との提携が決まらない状態で開発に入ることがあります。これをコンペといい、複数のOEMメーカーに同時に開発を依頼し、最も望ましい中身を開発したOEMメーカーと契約します。

コンペに負けると、OEMメーカーは無駄な開発努力をした上で、契約ができず、大きな損失となります。最近増えているOEM契約形態です。

生産

OEMメーカーに依頼をすれば、生産・充填・包装まで行ってくれます。

容器に関しては依頼者が用意することもできますし、多くの場合OEMメーカーに任せることが可能です。

化粧品において最重要な要素の1つである容器のデザインもOEMメーカーがやってくれるパターンもあり、いたせりつくせりですね。(←このあたりはODMに入るかも)

OEM製品を使うメリット・デメリット

では、今度は消費者側から見て、OEMで製造された製品を使うメリット・デメリットを考えてみましょう。

デメリットとして、OEMで製造された化粧品は、企業を一社多く通しているため少し高価になる傾向があるとよく言われます。

これ、本当でしょうか?

経験上、必ずしもOEM製品は高くなりません。

なぜならば、OEMメーカー側はものが売れないというリスクを回避できるぶん安価で製品を出せるからです。

要するに、人気がある化粧品販売会社と開発が強いOEMメーカーの組み合わせだったら、非常に優秀な化粧品を安価に売っても十分に儲けがでるのです。

このため、一社はさむことが消費者にとっては逆にメリットになりえます。

一方で、相場を知らない依頼者は相場より高い価格でOEMメーカーから製品を仕入れることになりかねません。このあたりは営業力の話になります。この場合、消費者はOEMを通すことで高価になった商品を購入することとなりますのでデメリットとなりますね。

まとめ

今回はOEMという化粧品業界でとってもメジャーなシステムをご紹介しました。

まとめとしてOEMは「化粧品の製造を他社に任せること」です。

OEMメーカーは商品が売れないというリスクを避けることができ、依頼者としては大規模な開発・生産の設備を持つ必要が無いという大きなメリットがあり、ウィンウィンの関係と言えます。

さらにOEMメーカーに依頼している化粧品販売会社の製品はとても良い中身が安価で売っていることがあるので、消費者としても得をできる仕組みになっています。

世の中にはOEM化粧品が溢れていますのでぜひ見渡してみてください。